80年ぶりに里帰りした横浜震災映像

海からの救援活動(1) ・・・・ haw010c


「英国海軍軍艦ホーキンスから被災者への食糧を
荷揚げする日本のはしけ」
はしけの舳先に「イセ」という旗が立っており、これは海軍の戦艦「伊勢」が徴発したはしけと思われます。遠くに写っている大きな船が「伊勢」で、艦尾をこちらに向けています。
警察などの記録によると、「伊勢」が震災直後の横浜の警備と救援の任に着いたのは9月9日で、その月末まで在港したようです。一方、英国巡洋艦ホーキンス(中国艦隊旗艦)の横浜入港は9月10日です。大量の米、毛布などを中国で調達し、来航しました。その後、9月24日まで停泊し、崩壊した英国領事館の仮事務所にもなりました。したがって、これらの写真は9月10日〜24日に撮影されたものです。おそらく10日の入港直後と思われます。
戦艦「伊勢」は大正6年に完成し、当時、連合艦隊第1艦隊に属する日本海軍の主力戦艦でした。その後、何度か改装され、太平洋戦争では飛行甲板を持つ「航空戦艦」としてレイテ沖海戦に参加、奇跡的にも無傷のまま生き残りました。昭和20年7月、呉沖で米軍機の攻撃を受けて着底、そのまま終戦を迎え、戦後、解体されました。




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