「ブラフ積み」とは■80cm×25cm×20cmぐらいの房州石(砂岩)を、各段に長辺(長手)と短辺(小口)が交互に並ぶように積む方法です。レンガの「フランドル積み」または「フランス積み」に相当します。 ■これは山手・桜道で見たきれいなブラフ積みです。山手だけでなく、横浜の中心部では随所に見られます。また、横浜以外では、横須賀の猿島にある要塞跡が大きなブラフ積みの遺構として知られています。 ■ついでに、レンガの積み方も調べてみました。
■「ブラフ積み」の名称は、昭和62年に横浜市教育委員会が発行した『横浜山手 - 横浜山手洋館群保存対策調査報告書 -』に、下記のように記述されていることから、このときに誕生した名称と思われます。この報告書にも書かれているように、この石積み方式は山手だけに見られるものではなく、古い横浜市街のほぼ全域に残存しています。また、ブラフ積みは、擁壁だけでなく護岸にも使われました。明治末に撮られた写真では、磯子区(一部、南区)の堀割川の護岸にブラフ積みが採り入れられていたことがわかります。しかし、それらは関東大震災で大きな被害を出したため、復興工事では間知石や鉄筋コンクリート造に変更されたということです。 「...これらの石垣はいわゆる西洋式の積み方と判断されるが、その出所は定かではない。また、横須賀市内や東京でも多くみかけることができ、横浜山手独自の石垣ともいいがたいが、山手全域に広範に存在し、かつ山手の特徴的な景観要素になっていることからも、<ブラフ積>と名付けることにしたい。」......『横浜山手』より
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